選書紹介『禅的修行入門〜誰でもあらゆるものから自由になれる秘訣〜』/ 鈴木俊隆・藤田一照
今日の選書は
「禅的修行入門〜誰でもあらゆるものから自由になれる秘訣〜」
この本はざっくりと言えば、 仏教の視点からみた「人生の指南書」のようなものです。
世の中には西洋哲学や自己啓発本など、様々な種類の「人生の指南書」がありますが、個人的には本書のような東洋の思想が好きです。
どんな本なのか
日本の仏教、特に「禅」について世界に広めた有名な人物には、仏教学者である「鈴木大拙博士」と曹洞宗僧侶「鈴木俊隆老師」の2人が挙げられます。海外では「二人の鈴木」と呼ばれているみたいです。
ちなみに二人とも苗字は同じですが親族ではなく、出身も違います。
本書は、鈴木俊隆老師が英語で行った35の講話を、曹洞宗僧侶の藤田一照さんが日本語訳したものとなっています。
禅には「円相」と呼ばれる一筆書きで円形が描かれた有名な書画がありますが、まさにこの講話は円の如く世界を一周して日本に戻って来たこと考えると、運命(縁)のようなものを感じてしまいます。
そもそも禅とは何か?
日本人であれば禅という言葉になんとなく馴染みがあると思いますが、そもそも禅とは何かについて知る人は少ないと思います。
私はこれまで禅についての本を読みあさったり、禅についての市民講座を受けてみたり、お寺に坐禅に通ったり、色々と学んできました。それらの経験からすると、「ぶっちゃけよくわからない」です。
なので奥の手を使い、今流行りの「Chat GPT」というAIチャットサービスに「禅とは何か」を聞いてみることにしました(以下に画像)。
Chat GPTくんによれば、
「禅の目的は、個人が自己の本性を見つけることにあり、精神的な成長や人生の質の向上を目指すこと」
と書かれています。さすが最新AI。
しかし、本書の講話のなかではこう書かれていました。
「自分の修行を向上させようとしたり、何かを発見しようと努力したり、向上したもっとましな自分を作りだそうとしている限り、みなさんの修行は邪道に陥っています。みなさんは決して目的地には辿りつきません。」
最新AI Chat GPTくん敗北。AIの説明と全く反対のことを鈴木老師は言っていますね。
じゃあ結局のところ禅とは何なんだという話に戻ってきますが、やはりこれが本書を何度読んでもピンとこない。わかりそうでわからない。わかったとおもったらまたわからなくなる。この永遠ループに陥ります。
たぶん、知的な理解をするより直接的体験が必要なのだと思います。しかしその直接的体験を得ようと思って修行するとこれもまた少し違う。
ここまでで、私が禅を「ぶっちゃけよくわからない」と言ったことを理解していただけたかと思います。笑
余計なものを削ぎ落とす
本書の帯には「禅の実践的講話35のシンプルなメッセージ」と書かれています。
たしかに書いてあることはシンプルなんですが、シンプルが故に理解するのが結構難しい本だと思います。
いつも禅に関する本を読むと、私たち人間は物事を難しく考えがちだなと実感します(前述において私が禅についてあれこれ余計なことを考えてるのを見ればおわかりになるでしょう)。
悩む必要がないことを延々と悩み、心配してもどうしようもないことを心配しています。
しかし、やはり人間なのでこうしたことは避けることができませんよね。
そんなとき、本書のようなものがあると何かヒントになる部分があるかもしれません。
今、人生に悩んでいる人、仏教に興味がある人は是非手にとってみてください。
紹介者:尾崎
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