【分割版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る(中編②)
※多くの方から「内容は良いのにコラムの文量が長すぎて勿体ない」との有難いお言葉を多く頂きましたので、以前公開した「DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る」をより分割したバージョンでお届けします!
少しずつ読みたい方はぜひこちらをご覧ください!!今回は「前編②」となります!
↓中編①はこちら!
【分割版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る(中編①) | DEKOboko(デコボコ) (co-learningpark.com)
内容は変わらないので、長くても一気に読みたいという方は以前投稿したものをお読みください!
→【一気読み版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る(中編) | DEKOboko(デコボコ) (co-learningpark.com)
「普通」と「異常」 -不登校について-
熊:長々と申し訳ないんですけどもう一つだけ似たような例を挙げても良いですかね?
吉:はい、お願いします。
熊:ありがとうございます。
例えば、不登校っていう「問題」あるじゃないですか?今は敢えて問題って言ってますけど。
でも問題ってどうやって生まれてくるのか改めて考えてみると、これまでの繰り返しにはなるんですけど、ある程度の根拠や感覚があって、その上でそれを問題だと思って、感じて、信じてるからって捉えることが出来ますよね?
吉:はい。
熊:そこで信じてる根拠をここでは「前提」という言葉に置き換えたいんですけど、例えば、ある人が「学校には行くべき。行かなければいけない。」という前提を意識してか無意識かは別にして持ってるとします。ここでそういう前提を持っている親御さんの子どもが仮に学校に行かなくなったらどうなりますかね?
吉:その親御さんとしたら悲しいですし、なんとか状況を変えたくなりますよね。
熊:そうですよね。苦しいですしどうにかしたいはずですよね。
それと同時に、それはその前提、いわゆるその人にとっての「普通」から外れて「異常」だと感じるからそう思うって感じですよね。
吉:確かにそうですね。
熊:この社会では、異常なことは問題として扱われやすいじゃないですか?それが関係して、みんなと違うからという理由で、問題意識につながってる場合も多いですよね。普通とか常識って、人をまとめあげて一つの目的に向かって頑張る際には良いですけど、 一度その普通から外れると、様相は一変して問題だってなることは多いですよね。
それで、ここで何が言いたいんだと言えば、貧困も不登校っていう問題も本当は無いんだって話ではないんですよ。むしろ問題だと感じている事柄への捉え方とか付き合い方に目を向けることが重要なんじゃないかと思うんです。
自分の「内側」にも目を向ける
吉:なるほど。もう少し詳しくお願いできますか。
熊:はい。今言ったように、もしも問題が自分が思ってる「前提」や「普通」とのギャップから生まれてくるんだとしたら、そういう自分が何気なく持っている思考のクセみたいなものと上手く付き合う視点が生きていく上で大事なんじゃないかと思うんです。専門用語だとメタ認知とかが近いですかね。特に学校教育で学ぶ大半は、自分自身のことというよりは、自分の「外側」の世界に対する理解の訓練がほとんどって感じですよね。進学とかに限ると専ら数値化できる5教科の点数で評価されることがまだまだメインですし。
ここのバランスが個人的には悪いのかなと思うので、学校教育を軸に教育を考えると、身体感覚も含めてもう少し自己理解みたいな所に意識的に焦点を当てても良いのかなとは思ってます。
吉:そういう側面はあるかもしれないですね。
熊:それと一応社会的にもストレス社会とか言いますし、自己理解がないとストレス対処も難しくなる場合が多いので、そういう意味でも自分自身に対する理解は重要かなと思ってます。しかも自己理解が深まると少なくとも自分自身に対する見方は増えますよね。そういう点ではコミュニケーション能力との関連もありそうだなと感じてます。
吉:興味深いお話をありがとうございます。貧困問題や不登校について十分に考えたことがなかったので、とても勉強になりました。
熊:いえいえ。長々とすみません。。。ただ視点や軸を変えると今の話も違う結論になったりすると思うので、よっしーにとっても少しでも考えるきっかけになってくれてたら嬉しいです。
② 評価について
吉:二つ目は「評価について」なのですが、自分も評価については昔から関心があります。この点についてもお願いいたします。
熊:評価についてお話しする前に、学校って教育目標みたいなのがあるじゃないですか?教室の壁とかに貼ってあったアレです。
吉:ありましたね…。
熊:はい。そこで多分多くの学校が「自立」みたいな目標を掲げてた印象があるんですけど、
この自立が一体何を指していて、自立を促すとか測る上で、今の評価制度がちゃんと機能してるのかを考えてみたいなと。
吉:どういうことでしょう?
熊:時代背景もあるんだと思うんですけど、自立を目指す上で、本当に今の評価のあり方が役に立っているのかってことです。
自立って、よくイメージされるのは、親元から巣立って独り立ちするみたいな感じじゃないですか?これは割と良い大学を出て、良い会社に入って、そこそこお金をもらって生活に困らないように、みたいな経済的な色合いが強いですよね。
吉:そうですね。
熊:で、自立をもう少し心理的な面に寄せて考えてみたいなと。例えば日本って先進諸国中、自己肯定感がめちゃ低いって言われてますよね。実際自己肯定感の軸で将来の生活の満足度みたいなものを測っても自己肯定感って経済面を含めて様々な分野と多くの相関があるって言われますよね。つまり少なくとも研究上は自己肯定感って生きる上で凄く大事だよねって話じゃないですか。
吉:はい。よく話題になりますよね。
熊:ですよね。で、この自己肯定感をもう少しだけ細かく考えてみると、今の自分に満足できるみたいな自己受容の側面とか、他人からの評価とは別に自分で自分に対して価値評価するとか、そもそも評価そのものから距離を積極的に置いてみる、みたいな側面も大事なんじゃないかなと。
吉:ふむ。
熊:ちょっと分かりづらいですよね(笑)。
つまり、小さい時から周りの大人から評価されたり、学校で先生に評価されることにあまりにも慣れ過ぎているおかげで、自分の価値を自分で決めるみたいな習慣があまり無いなと思って。しかもこの評価って先生の価値観によって普通に変わりますし、相対評価の要素もあるので、周りにどんな人がいるかでも評価が分かれますよね。そうすると、運っぽい要素で他人から自分の価値をどんどん決められてしまうみたいなことが多いのかなって。
吉:なるほど。
熊:実際に自己肯定感の高い国、例えばフィンランドみたいな北欧とかだと、ある程度自己認識が育つ中学生くらいまでは、そもそも評価をしないとか、自分が何をしたいかを一番に優先するみたいな教育も結構ありますよね。その良し悪しは、あくまで最後は相性も含めて個別具体的に検討する必要があるとは思うんですけど、そういう制度とか方法論、文化っぽい影響もあって、自分で自分の価値を決めるとか、他人の判断を一旦保留してそれを受け入れるかどうか検討するみたいな思考のクセが今の評価制度だと育みにくいのかなと思ってます。常に他人からの評価を気にすることになるので、評価そのものから意図的に離れたり、今の自分をそのまま受け入れるみたいな発想もなかなか湧きにくいですよね。
吉:すごくわかる気がします。
熊:その意味で、今の評価制度だと点数に対する評価はしてても、そもそも自立みたいなものをちゃんと測れてるのかは怪しいですし、精神的な自立の促進っていう観点でも結構厳しいんだろうなと思う節が少しだけありますね。非常に雑な論理と乱暴な議論で恐縮なんですけど、ひとまずそんな感じですかね。
吉:いえいえ、興味深いです。ありがとうございます。
いま1つ気になったことがあって、熊谷さんってどんな問題意識の軸で考えているんでしょうか?3つ目の「コミュニケーションのあり方」についてと併せてお願いできますでしょうか。
~中編③へ続く~
↓中編③はこちら!
【分割版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る(中編③) | DEKOboko(デコボコ) (co-learningpark.com)
前編①
【分割版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深掘る(前編①) | DEKOboko(デコボコ) (co-learningpark.com)
前編②
【分割版】DEKOboko代表、熊谷歩真を深堀る(前編②) | DEKOboko(デコボコ) (co-learningpark.com)
Co-learning park DEKOboko は、「勉強面も生活面も両方大切に」をモットーにした、中高生~社会人に「学び」の場を提供する次世代型の学習塾です。
中高生を対象とした授業の提供のみならず、「不登校」生のための場の提供、浪人生・大学生・社会人の方に向けた「自習室」の提供、保護者の方に向けた教育相談支援・カウンセリングの提供を行います。
一人ひとりの成長を後押しできるような「居場所」や「体験」を提供したいと思っております。
是非お気軽にお問い合わせください。
アクセス:西武新宿線「新所沢駅」東口より徒歩0分。
HP:学習塾 Co-learning park DEKOboko (コルパ・デコボコ) ― 新所沢
Instagram:学習塾 Co-learning park DEKOboko(@colpa1212) • Instagram写真と動画
Twitter:Co-learning park DEKOboko@12/12オープン!!(@colpa1212)さん / Twitter
LINE:コラーニング・パーク ーデコボコー | LINE 公式アカウント