選書紹介『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』 ピアーズ・スティール (著), 池村千秋 (訳)
今日のコラムは「ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか」という本です。
前回の私のコラムでは「成功する音楽家の新習慣」という本を紹介し「反復練習」の大切さを記述し ました。しかし, 反復練習の大切さを理解していても実行しなければ意味がありません。実行するためには何が必要でしょうか。
そう「練習を先延ばしにしないこと」です。
では早速, 物事を先延ばししないためには何が必要なのか見ていきましょう。
先延ばしのタイプ
本書によれば, 先延ばしするタイプは3つあるそう。
1. どうせ失敗すると決めつけるタイプ
2. 課題が退屈でたまらないタイプ
3. 目の前の誘惑に勝てないタイプ
みなさんはどのタイプに当てはまりますか?
私は3の誘惑に勝てないタイプですかね。
ベースの練習や勉強を始めたと思ったら, 気づいた時にはYouTubeを見ていたりします。これには共感してくれる方も多いはず。スマホがあるせいで誘惑がいっぱいですね。
タイプがいまいちわからない方も本書のなかには自分がどのタイプか判別する質問紙があるので答えればすぐわかるようになっています。
以下の章ではタイプ別の克服法を記載していきます。
先延ばしを克服するには?
1.「どうせ失敗する」と決めつけるタイプ
科学的に有効な方法は3つあるらしいのですが, そのなかの1つを紹介しましょう。
それは「成功の螺旋階段」と呼ばれるものです。
やり方は, 達成可能な目標を順々に設定し, 1つずつクリアするというシンプルなもの。
この方法を用いれば目の前の目標が自分の能力に応じたものになり, モチベーションを維持することができ, 尚且つ, 達成を重ねることで自信が深まるという好循環を生み出すことができます。
コツは意志がくじけそうな大きな課題を手に負える範囲のものに変えること。
私がベースを練習するときには, 一曲弾くのを目標にするのではなく, まずイントロだけ弾けるようにしようみたいな感じでしょうか。
大きなことを成し遂げるにはまず目の前の小さな1歩を踏み出さなければなりませんね。
2. 「課題が退屈でたまらない」タイプ
課題というのは基本退屈ですよね。
課題が面白ければ先延ばしにせず, すでに終わっているはず, , ,
このタイプを克服するには「ゲーム感覚」という方法が有効なようです。
これもやり方はシンプルで, 単調な課題の場合は課題の難易度を高めたり, 自分でルールを作ってゲーム性を取り入れたりして退屈を感じないように工夫するといったものです。
大学時代の友人(※彼は主席でした)も退屈な作業をするときには「ゲーム性を取り入れる」と語っていましたし, 私も浪人時代, 勉強が退屈過ぎたときは「ボールペンのインクをなるべく早く使い切るゲーム」をしていました(※ちなみに最速で一日でインクはなくなりました)。
世の中には楽しいことも多いですが, 一方で退屈なことやらなければならない場面もたくさんあります。そういった時には, 自分の独創性を活かして楽しめるための工夫をしていくことが大切ですね。
3. 「誘惑に勝てない」タイプ
このタイプの克服法は「プレコミットメント戦略」と呼ばれるものです。
この手法も考え方としてはシンプルで, まずどういう誘惑があるのかを探し, みつかったらそれに応じて戦略を立てるといったものです。
例えば, 誘惑を手の届かないところに置く・あらかじめ誘惑の欲求を満たしておく・誘惑に負けた時のペナルティを準備しておくなどが挙げられます。
多くの人の誘惑となるものはやはりスマホではないでしょうか。
あの悪魔の機械はオンラインゲーム, 各種SNS, YouTubeなどなど様々な誘惑の宝庫であります。
逆にこのスマホを何とかしさえすれば案外なんとかなる気もします。
スマホを封じる戦略として「タイムロックコンテナ」という商品を使うという手もあります。
この商品は, コンテナの中にスマホを入れて時間を決めてロックすれば, その時間は取り出せなくなるというもの。結構荒業だと思いますが, 何かに集中したい時にはもってこいの商品だと思います。
アマゾンで探すと大体3000~5000円ほどで打っているのでスマホを長時間使ってしまうという悩みを持っている人はぜひチェックしてみてください。
当塾にも1つ置いてみようかな, , ,
まとめ
今日のコラムでは「ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか」という本から先延ばしにしない方法を3つほど紹介しました。
実はこのコラムも先延ばしにしがちな課題です。
コラムを書くことは楽しいですが, 本を選ぶ・読む・書くというヘビーな作業をしなければならないので「明日まとまった時間があるときにやろう」的なことを考えてしまいます。
ところが今回のコラムで先延ばしの防止策を知ることができたので早速これらを使ってコラム執筆していきたいと思います。
次回:提出ギリギリ!吉田からの圧力, 終わらないコラムの巻。
紹介者:尾崎
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