どうしてこの塾を作ったのか -この塾をつくった背景と想いについて-
改めて、この記事を読もうと思うほどこの塾に関心を持ってくださり、本当にありがとうございます。
少し長くなりますが、「なぜこの塾を立ち上げるに至ったのか」、その背景をお伝えさせてください。
🌱 きっかけと研究について
私はこれまで、臨床心理学・発達心理学を中心に、対人支援論、学習環境論を専門として学び、「人が学びに向かえる状態は、どのようにして育つのか」というテーマに取り組んできました。塾講師として現場に立ったのは学生時代からで、この塾を立ち上げるまでに約11年間、子どもたちの学習支援に携わってきました。
その中で強く感じてきたのは、成績が高かろうが低かろうが、学びの手前で立ち止まってしまう瞬間があるということです。
理解力があり、結果も出しているにもかかわらず、失敗への不安から挑戦を避けてしまう子もいれば、十分な力を持ちながら自信を失い、本来の力を発揮できていない子もいます。また、やる気はあってもやり方が分からず気持ちをすり減らし結果的に中々前に進めない子もいました。
こうした姿に共通していたのは、能力の差ではなく、安心して学びに向かえる状態が整っていないという点でした。
この仮説を感覚だけで終わらせず、理論的に確かめたいと考え、24歳になる年に臨床心理学を専攻して大学に入り直し、その後大学院へ進学しました。現場での実践と研究の両輪で、「どのような関わりや環境が、人を学びに向かわせるのか」を掘り下げ、修士論文としてまとめています。
研究を通して見えてきた結論は、とてもシンプルでした。生徒が伸びるかどうかは、「やり方」だけで決まるものではありません。関わる大人とのコミュニケーションや、その場に流れている空気、そして土台となる安心感が大きく影響します。
🌱 理念と方針について
ただし、その安心感は一人の優れた指導者によってつくられるものではなく、色々な人たちの想いと行動の中でそうした安心感がつくられていくのだと考えました。そこで私は、この考え方を一人の実践としてではなく、チームとして実現したいと考えるようになりました。教育・心理・福祉を専門とし、それぞれ異なる現場経験を持つ仲間たちと共に、「子どもを学力だけで測らない」「自分らしさと向き合える」塾をつくろうと話し合い、DEKObokoを立ち上げました。
学校という場では、どうしても成績や評価、集団運営といった枠組みから完全に離れることが難しいという現実もあります。評価されること自体が負担になってしまった子どもにとっては、「学ぶ以前に、そこにいること」そのものが苦しくなることもあります。これは、成績の高低に関係なく起こります。
私たちは「塾」を通じて、自分自身の感情を「良い・悪い」という尺度から一度離れて、素直にちゃんと感じられる場を作りたいと思いました。
塾は、学校とは異なる場所で、評価や立場から少し距離を取りながら人と関われる場です。年齢や学校、背景の異なる人が自然に交わりやすく、「できる・できない」だけで関係が固定されにくい場所です。心理学的に見ても、こうした余白のある環境は、安心して「自分は本当はどうしたいのか?」という自己探求を自分や仲間の存在を通して実践することができると考えています。
🌱 還元する
また少し話は変わりますが、近年、私自身は子どもたちの学びの支援だけでなく、様々な大手企業向けの法人研修にも携わり、DXやAI活用、業務改革、ビジネスの基礎などをテーマに、社会人の学びの現場にも関わっています。社会の変化が激しい今、成果を出している人ほど、常に新しい学びに挑戦しています。そこでも重要なのは、能力以上に「立ち止まって考えられる余白」や「安心して自分の問いと向き合える状態」だということを、企業の現場で実感しています。
こうした社会の最前線で起きている出来事に関する知見も、この塾の学びに生かしています。子どもたちがこれから生きていく社会を見据えながら、「今、どんな力や姿勢が大切なのか」、このことを日々考えながら、様々な企業のリアルから「今」を学び、そして彼らが作ろうとしている「未来」を知ることで、そこから逆算してこれから益々必要となる力が何なのか、それを子どもたちの学びに還元できるようにしたいと思っています。そしてそのために私たち大人も自分の夢に挑戦して、自分にも子どもたちにも誇れる一人の人間として日々を大切にしたいと思います。
🌱 最後に
私たちがこの塾で目指しているのは、劇的な変化や即効性のある成果ではありません。
ここに来ることで、
「今日は少し安心できた」
「明日はもう一度やってみようかな」
そんな小さな変化が生まれることを大切にしています。
明日がちょっと楽しみになる。
この感覚こそが、学びを続ける力の土台になり、そして未来を支える力になると、私たちは考えています。
この塾が、子どもたちにとって「安心して戻ってこられる場所」「安心して失敗して成長できる場所」であり続けられるように。
そして保護者の方にとっても正解のない子育てにおいて、「長い目で任せられる、頼りになる心強い場所」であり続けられるように。
同じ想いを持つ仲間たちと共に、これからもこの環境を磨き続けていきます。
株式会社DEKOboko
代表取締役 熊谷歩真
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